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定規と物差しの違いって何?

身のまわりにあるのに、違いがはっきりしない「定規」と「物差し」。プラスチックや金属製が「定規」で、竹製が「物差し」なんでしょうか? はたまた、大人になると呼び方が変わってくるのでしょうか? 見た目は似ていますが、実は使い道が全く違うのです。

定規の定義

まずは、定規という言葉の意味を調べてみましょう。

定規:線を描く、または物を裁断する時にあてがって用いる道具

定規は直線や曲線を引く時や布をまっすぐ裁断する時に、手書きの文字の形と大きさを整えて書くために使われます。直線や曲線、文字などの「形を整える」ことが目的なので、長さを測るための目盛りがついていないものもあります。

また、定規には直線や曲線を引くだけではなく、円を描くタイプや整った文字を書くタイプなど数十種類あります。代表的なものには以下があります。

  1. 直線定規:直線を引く
  2. 三角定規:平行線や垂線を引く
  3. 円定規 :円を描く
  4. ひらがな文字定規:文字を書く
  5. 数字定規:数字を書く
  6. 雲形定規:曲線を引く

物差しの定義

物差しは、物の長さを測るために目盛りがついた直線状のものです。

直線の物差しの場合、その形から直線を引くこともできるので、直線定規の代用が可能です。

また、「物差し」という言葉は物の長さを測るという意味から転じて、人や物事の価値を測る尺度という意味も持っています。

あの言葉の本当の意味を考える

ここで「定規」と「物差し」の言葉の定義を、改めてまとめてみましょう。

定規:直線や曲線を引くときに使う

物差し:物の長さを測るときに使う・物事の価値を測るときに使う

定規と物差しは使い方そのものが異なるので、「何センチメートルなのか定規で測る」や「物差しでまっすぐな線を引く」という表現は、実は間違いなのです。

この意味を考えると、「自分の物差しで他人をはかる」という言葉がありますが、これは「物差し」が「長さを測る」という意味を持っているから成立する訳で、「直線や曲線を引く」という意味を持つ「定規」では成立しないことが分かります。

見た目が似ているからといって「自分の定規で他人をはかる」とは、言えないのです。定義を理解していれば、昔からある言葉の真意もしっくりくると同時に、言葉の面白さを感じられますね。