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気持ちよくってクセになる、洋服ブラシのすゝめ

外出先で衣類に付着するホコリや花粉、さらにはコロナウイルスが気になる~、というアナタ。帰宅後に除菌スプレーをする前に、洋服ブラシでささっと汚れを払ってみては? これだけで大切な衣類がすご~く長持ちするんです!

昭和の家庭には必ずあった!?

ひと昔前まで、洋服ブラシは一家に一つ置いてあったような気がしますが、皆さんのお宅はいかがでしょうか?

小津安二郎の昔の映画なんかを観ていると、主人公の笠智衆が脱いだ上着を奥さんや娘さんが受け取って、洋服ブラシをささっとかけるシーンがでてきますよね?

(そんなシーン、観たことないって!?)

もしかしたら若い方は、洋服ブラシの存在すら知らないかもしれませんね。

かくいう筆者も洋服ブラシなんて一度も使ったことはなかったのですが、東京・浅草の老舗ブラシ専門店を取材してからというもの、コートやニットの出番が増える秋冬になると洋服ブラシで外のホコリを払うのがちょっとした習慣となりました。

帰宅後に軽くブラッシングしないと、なんだか居心地が悪いくらいです。

クリーニングとはちょっと違う!

「おいおい、別にクリーニングでいいんじゃね?」というアナタ。

石油系の有機溶剤を使うドライクリーニングは、衣類の汚れは落としてくれるものの、同時に生地も傷めてしまうんです。

それに毎回クリーニングに出すわけにもいきませんよね。

大切なスーツやお気に入りのコートに関しては、洋服ブラシで日々のケアを行い、目立った汚れがあるときにだけクリーニングに出す、というのが理想的なのかもしれません。

美しい風合いをいつまでもキープ

で、洋服ブラシの話ですが、調べてみると、高いものだと15万円(!)、安いものだと1,000円くらいからあるようです。

老舗ブラシ専門店の方によると

「そんなにバカ高いものは必要ないけど、天然の馬毛か豚毛を使用した、そこそこ上質な洋服ブラシにしたほうがいい」とのこと。

そんなわけで、筆者は5,000円前後の洋服ブラシを使用していますが、そこそこ上質なブラシのほうが素人でも簡単に使えるみたいです。

使い方は、衣服に対して毛先を垂直に当てて、手首を回してささっと払うだけ。

(ほんと、コレだけ!)

ホコリや花粉を払い落とすのみならず、繊維の流れを整え、生地本来の美しい風合いまでキープしてくれます。

さらには虫食いや毛玉の防止にも繋がるんだとか。

服をキレイにして、ココロまで整う!

コロナウイルスまで払い落としてくれるかどうかはわかりませんが、なんとなく安心だし、洋服ブラシでホコリを落とすだけで不思議と気分もいいんです。

(いわゆる、ココロが整うってヤツ!)

普段は玄関前でささっとホコリを払うだけでOK

でも、ちょっと空気の悪い場所で食事をした後や、電車や飛行機に乗って長時間移動した後なんかは、いつもより入念にブラッシングを行います。

ラベル裏やポケット、ボタンホール、袖まわり、とかね。

丁寧にブラッシングを行えば、10年経っても美しい風合いを保てるんだってさ。

長い目で見れば経済的だし、なにより気に入ったMONOを長く大切に扱うことは、消費社会を卒業した現代人の嗜みのひとつといえるかもしれません。

とかいいつつ、無駄なMONO(でも好き!)も買ってますけど、ね。