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今だからこそ「ゆるキャラ」に会いに行こう!

全国各地に多数存在する「ゆるキャラ」。「ゆるキャラ」とはイラストレーターのみうらじゅんさんが命名したゆるいキャラクターを略したもの。ゆるキャラは時に人に癒しを与え、時に地元を盛り上げる存在。今だからこそ、その魅力について知っていただきたい。

着ぐるみは計算されて作られている

ゆるキャラといえば、全国的にも有名なくまモンやひこにゃんあたりは、多くの人が知っているのではないだろうか。一時はTVでも注目されブームになったが、最近はその露出も減り、ゆるキャラブームは曲がり角を迎えていると言われている。

ゆるキャラは、地方自治体が町おこしの一環として誕生させることが多く、ひと昔前は一自治体に1体はいると言われていた。着ぐるみを作る団体も多く、その着ぐるみをよ~く見てみると、見た目や素材にこだわって作られていることが分かる。

着ぐるみづくりは意外と奥が深い。フォルムや触り心地に加えて、中に入ったときの動きやすさや居心地も重要になるからだ。着ぐるみの中に入った人なら分かるだろうが、着ぐるみの中はとにかく視界が狭い。そして暑い。これをいかに解決するかで、ゆるキャラ(着ぐるみ)出現率も変わってくるのではないかと思っている。

ちなみに筆者は、小型扇風機が着ぐるみ内部に搭載されているゆるキャラを見たことがある。そばに近寄ると、極少音ではあるものの「ブ~ン」と作動音が聞こえてきて、そばに寄るからこそ気づくこともあるな~と思ったものだ。また、着ぐるみの保管場所を最小限にとどめるために、空気で膨らませるタイプの着ぐるみにも出会ったことがある。こうしてみると、実にさまざまな着ぐるみがあり、その作り方は幅広い。ただ「かわいい」と愛でるだけでなく、ゆるキャラの作りにも目を向けてみると、楽しいかもしれない。

 

ゆるキャラは会いに行って触るべし

さて、ここからは純粋にゆるキャラの魅力を紹介しよう。最大の魅力はやはり各キャラクターが持つそのゆる~い雰囲気。特に着ぐるみの場合、先述の通り、正面だけでなく、横顔、後姿、細部にわたるまで、よく見て欲しい。


例えば、愛知県豊川市の「いなりん」。いなり寿司をイメージして作られた彼は、正面は愛らしいキツネ顔だが、後ろ姿を見るとお米がギッシリ。体も油揚あげ色でまさにいなり寿司。いろいろな角度から見れば、そのキャラの違う一面が見えてけっこうおもしろいのだ。特に地方自治体のキャラクターは、その土地の特産品や自然を模したキャラが多いので、この頭の飾りはもしかして〇〇川か…?とか、体の模様は工芸品か…?などと、想像するのが楽しい。たまに「いやいや、特産品詰め込みでしょ!」と思わないでもないキャラクターもいるが、ゆるキャラLOVEな筆者からすると、それすら愛おしい。

ちなみに、その子をより知るなら一緒に記念撮影するのがベスト。その際、ぜひとも抱き着いて毛づやを確認してもらいたい。意外と硬かったり、ふわふわしていたりと、見るだけでは分からない発見がきっとあるはずだから。 

キャラクターの設定にも目を向けて

ゆるキャラの魅力はその愛らしいフォルムだけではない。実はキャラクター設定も秀逸で、キャラクターによっては、腹黒い一面が垣間見えることもある。

一例をあげるなら、三重県の「きーほくん」。この子は頭に友達のマンボーヤ(マンボウ)をのせているのだが、きーほくんの好物がマンボウなので、ウソか真か、実は友人のフリをした非常食ではないかと黒いウワサが流れている…。

また、岐阜県の「レッキーちゃん」と「レッキーくん」は20億年前からラブラブな石カップルで、昨年めでたく結婚し今年の夏に五つ子が生まれるという。先に紹介した「いなりん」も、ああみえて50人の部下を従える豊川市の宣伝部長と、各キャラクター、「へぇ~」と思う設定が満載。

ひとくちにゆるキャラといっても、姿形も設定もさまざま。「かわいい」「癒やされる」キャラクターも、その設定に目を向ければ、意外な一面が見えたりして、知れば知るほどハマっていくのである。 

キモかわいさも魅力のひとつ

基本的に「かわいい」「癒やされる」がモットーのゆるキャラ。しかし、中には異色なキャラクターも存在する。いわゆる「キモかわ」と呼ばれるキャラたちなのだが、その存在感は抜群。「キモイ」「全然ゆるくない」「とがりスギ」など、さんざんな言われ方をするものの、現われるとなぜか惹きつけられ目で追ってしまう。そんなキャラクターにもぜひ注目してほしい。

 東海エリアの中では、「オカザえもん」がその筆頭だろうか。岡崎市を体全体で表したキャラクターで、顔は「岡」、体は人間のよう(というか、人間…)で、まさに1度見たら忘れられないと、登場当時は話題を呼んだ。ちなみに、バツ一で逃げられた妻の間に4歳の子どもがいるらしい。(この設定も人間臭くて好き/笑)

 もう1体個人的に気になるのが三重県の「ひやわん」。後姿がス〇ーピーのようでかわいいが、だまされてはいけない。正面に回ればかなりの無表情で目がコワイ…。小さい子どもは泣き出してしまうのではと心配になるレベル。でも憎めなくていい味だしてるんだな、これが。

東海エリアの愛すべきゆるキャラたち

もうお気づきかもしれないが、筆者は東海エリア出身。なので、ここからは東海エリアのゆるキャラについて少しだけ紹介しよう。

有名どころでいえば、2015年のゆるキャラグランプリで見事1位に輝いた「出世大名家康くん」。当時この会場にいた筆者は「ありがとなのじゃ!」と喜びの声をあげた家康くんを見て、「え!しゃべるの!?」と衝撃を受けた(笑)。

個性派キャラクターで気になるのが、愛知県の「フワンソワーズびわ」。思わずびわ様と呼びたくなるその高貴なお姿は、サザエの帽子といちごの肩パットが斬新すぎて、通りすがった瞬間、二度見してしまったほど印象的だった。歌が得意なので、その美声をみなさんに聴いてほしいところ。

続いて紹介するのは、岐阜県岐阜市の「のぶさま。」。織田信長とニホンオオカミがモチーフで、ちょいわる系のゆるキャラだ。凛々しい表情ながらも、頭の上の扇子がそれを台無しに…。いや、筆者はものすごくツボではあるが…。

まだまだ魅力あふれるキャラクターはたくさんいるが、語りだしたら止まらなくなるので、そろそろこの辺で。みなさんもぜひ推しキャラを見つけて、その独特な動きにクスっと笑ったり、表情に癒されて欲しい。そしていつか会いに行ってみて!