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フリクションで書いた文字をきれいに消す方法

こすると消えるボールペン「フリクション」。書いて、消して、を繰り返し行えるのだが、文字や絵を消す際、紙が汚れてしまった…なんてことも。汚れてしまったと嘆く前に、きれいに消すためのポイントを押さえておこう。

まずは、なぜインクが消えるのか、 その仕組みをおさらい。

消せるボールペンという文房具の新ジャンルを開拓したパイロットのフリクション。このボールペンで書いた文字が消える理由は、そのインキにあり。

 

フリクションのインキは特殊なマイクロカプセルが色素の役割を果たしており、その中には「発色剤」、「発色させる成分」、「変色温度調整剤」の3つの成分が含まれている。

 

常温の時には「発色剤」と「発色させる成分」が結合し色が出る状態になるが、ラバーで擦ると摩擦熱により「変色温度調整剤」が働き、ふたつの結合を阻害して色が消えた状態に。

 

では、文字が消える温度はどのくらいかご存知だろうか?

それは、温度60度。60度以上の環境下になると、文字の色が無色になるのだ。

 

ボールペンに付いている専用ラバーで擦ると文字が消えるのは、擦った際に生じる摩擦熱によって60度以上になったインキの色が無色に変わり、書いた文字が消えたように見える、という具合に。

 

知っていると、きっと使える。きれいに消す方法。

 

1)ラバーの汚れは見逃さない。

ペンケースやカバンに入れたフリクションを使うと、そのなかでラバー部分が汚れてしまっているケースも。

 

 

汚れのついたラバーで文字を擦ると、その汚れが紙にうつって汚くなってしまうので、使用する前にまずはラバーに汚れが付いていないか確認。もし汚れていたらきれいに拭きとってから使うことが重要だ。

 

2)ラバーは、意外とすり減っている。

替え芯を使用して、同じペン軸を繰り返し使っている人も多いと思うが、替え芯のみ変えて、本体のボールペンは同じものを使用し続けているという人に気を付けて欲しいのが、ラバーのすり減りだ。

 

ラバーとは、フリクションのボールペンについている消しゴム部分のこと。すり減って変形したものを使っていると、上手く擦ることができず、紙が汚れてしまう可能性があるのだ。そう、すり減ったラバーを使い続けることこそ、きれいに消せない理由のひとつだったのだ。

 

では、どうすればよいかって。ラバーも替え芯と同じく交換すればいいのだ。交換用のラバーなるものも、ちゃんとある。

 

 

新しいものに替えると、すり減ったラバーを使っているときよりも、きれいに消えること間違いなし。ただし、フリクションボール3やフリクションボール4、フリクションボールビズといった限られた製品しか販売されていないのでご注意を。

 

3)鉛筆で書かれた文字に、気をつけて。

フリクションは、ラバーで擦ったときに起こる摩擦熱でインキを無色化させるもの。

 

消しゴムとついつい言ってしまうラバーだが、ホンモノの消しゴムとは違うので、もちろん、鉛筆やシャープペンなどで書いた文字は消すことができない。

 

それなのに、ついホンモノの消しゴムと同じような感覚で鉛筆やシャーペンで書いた文字も一緒にラバーで擦ってしまうと黒く広がってしまうという結果に。フリクションで書いた部分だけを消すように、これが鉄則だ。

 

4)多くの文字を消すなら、フリクションイレーザーという手がある。

フリクション本体についているラバーは小さく、まとめてたくさんの文字を消すとき、大変だ。

 

面積が広いとなかなかうまく消えなくなって紙が汚れてきたりして。ほんの少し消すだけならいいのだが、大量の文字を消す、広範囲に書かれている図を消すなどの場合、もっと大きい消しゴムみたいなラバーがあったらいいのに。

 

そう思っていたら、すでにあったではないか。ラバー部分が大きくなったもの=「フリクションイレーザー」が。

 

 

USBメモリのような大きさで、これなら広い面積を一気に消すことができる。しかも、楕円形の断面形状で手にフィットし、細かい部分と広い面の使い分けが可能。

 

広い面積を消すのだけじゃなく、細かい部分を消す際も、まるい形のペンの先についているラバーに比べ、フリクションイレーザーを使ったほうがピンポイントで消去できるという優れもの。ペンケースから出す手間はあるが、机上に置いてしまえば付属のラバーよりも便利に使えるのではないだろうか。

 

他にも、一気に消したいときはドライヤーの熱で消すことも可能。

 

問題集の回答をフリクションボールペンで記入し、ドライヤーで一気に消すことで、何回でも問題を解くことができる、なんて使い方も。きれいに、早く消せる究極の技である。