料理=プロジェクトと仮定して考える
早速、料理を作る工程を、プロジェクトを進める工程に当てはめて考えてみましょう。
・クライアント・ターゲット
料理を食べる人のことを指します。プロジェクトにおけるクライアントのヒアリングは、料理の場合、食べる人や家族とのコミュニケーションにつながります。クライアント(食べる人)のニーズを引き出して仕様(メニュー)を決めると、顧客満足度も向上します。
・提案
プロジェクトをバランス良く進めるには、クライアントの要求に丸ごと答えてはいけません。料理も同じで、好きなものばかり作っていては飽きますし、栄養バランスが偏ります。家族の健康を考えつつ、旬の食材や冷蔵庫の在庫を活用しながら、メニューを提案することを心がけましょう。
・設計・スコープ・リソースの確認
クライアント(料理を食べる人)から、要求やニーズをヒアリングして献立を決めたら、次はスコープを決めます。スコープとは「『要求(=やりたいこと)』から『要件化(=やれること)』された成果物とタスクの対象範囲」のこと。
プロジェクトでは、様々な要求やアイデアを集約して成果物を決めますが、予算や技術を鑑みて出来ること、出来ないことを調整・選択しながら仕様を決定します。
これを料理に当てはめると、先ほどのヒアリングを通して「どんな料理を何品作れるか最終的なメニューを決めて、食事の時間までにどう効率的に作るのかレシピを調整すること」を設定するのがスコープです。
同時に、キッチンのスペースの広さやコンロ数、鍋やボウルなどの調理道具など限られたリソースを活用して、レシピをどのように調理するか組み立てる作業も、この時に行います。