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飛騨の匠の技と思いが詰まった「飛騨の家具」

日本有数の家具の産地のひとつ、岐阜県高山市。このエリアで造られる「飛騨の家具」は、一度その魅力にハマれば抜け出せなくなるくらい、味わい深いものばかり。そんな「飛騨の家具」の魅力をご紹介します。

「飛騨の家具」、知っていますか?

「飛騨の家具」とは、飛騨地方に由来する製法により、飛騨市・高山市で生産された家具のこと。「飛騨の家具」のブランド化に取り組む、協同組合 飛騨木工連合会により商標登録もされており、木材基準をはじめ、デザイン基準、保証基準など、6つの観点で高い基準をクリアしたものだけが、この名を使用できます。

飛騨市・高山市は豊かな森に囲まれ、木材資源と飛騨の匠の技を受け継いでいるエリアで、日本でも有数の家具メーカーの集積地。曲げ木やホゾ木といった複雑で難易度の高い技術でつくられた「飛騨の家具」は、日本国内のみならず、海外でも高い評価を得ています。

「飛騨の家具」の歴史は、100年前にさかのぼります。当時、飛騨高山の町にやってきた2人の職人が西洋の曲げ木技術を伝えたことから、西洋家具メーカーが誕生。この会社が「飛騨の家具」のパイオニアである現在の「飛騨産業株式会社」なのです。

代表的な「飛騨の家具」のメーカーは?

 

では実際に「飛騨の家具」を作っているメーカーはどれくらいあるかというと…。飛騨木工連合会によりブランド認定を受けているメーカーは8社。そのうち3社をご紹介します。 

 

まずは先述したキツツキマークで有名な「飛騨産業株式会社」。2020年に創業100周年を迎え、その記念プロジェクトで「新国立競技場」を設計した建築家の隈研吾さんとコラボした「クマヒダ KUMAHIDA」シリーズを開発しました。木のポテンシャルを最大限に引き出したアームチェアとテーブルは、洗練されたデザインと使い勝手がすばらしく、一生ものの家具を探している人は、ぜひ現地へ足を運んで見ていただきたい逸品です。

お次は、ブランド認定メーカーの中で唯一飛騨市に本社を構える「イバタインテリア」。最新マシンを駆使し、伝統的でありながら現代的なインテリアを造り続けている老舗メーカーです。「飛騨の家具」のほかにも、商品の一部を飛騨でデザイン・設計し、中国の工場で造っているものがあり、産地基準によりその商品は「飛騨の家具」と呼ぶことはできないですが、それに引けを取らないくらい高品質でリーズナブルな家具が購入できます。

最後は、オーダー家具や北欧テイストの家具を得意とする「株式会社木馬舎(こまや)」。ベストセラーの「ユニットソファ」は、アームレスのソファに好きなアームをつけられたり、アームレスのソファを連結させて大きさを変えられたりと、今までのソファにはない画期的なアイデアが斬新。発売以来次々にアイテムが増えていっているそうで、生活スタイルに合わせて柔軟に対応できるのはうれしいですね。

ここがスゴイ!「飛騨の家具」


筆者はとあるセレクトショップで「飛騨の家具」の椅子と初対面し、それを見てからというもの「飛騨の家具」の虜になったのですが、よくよく調べてみるとほんとに「スゴイ家具なんだ!」ということを実感しています。

何がスゴイのかというと…。

1)曲げ木の技術

飛騨の家具の特徴といえば、美しい曲げ木のフォルム。木のぬくもりが感じられるなめらかな曲線は、硬い木から造られているとは信じられないほど。「飛騨の匠」と呼ばれる職人たちの技術の高さがうかがえます。実際に触れるときっと感動すること間違いなしです。

2)破格の10年保証

飛騨の家具の保証期間は10年間(一部例外あり)。10年は不具合が起きないという自信の表れであり、一度購入したらその家具にじっくり向き合っていけます。ちなみに、普通に生活している分には10年で壊れることは少なく、30年くらいは活躍してくれるそうです。その耐久力や技術、本当にすごいですよね。

3)使えば分かる機能性

使い手のことを丁寧に考えて造られているので、デザイン性だけでなく機能性や体へのフィット感も抜群です。筆者は「飛騨の家具」の椅子に座らせてもらったことがありますが、「一度座ると動きたくなくなる」と言っていたスタッフの言葉に、全力でうなずきました。もう座り心地が違うのですよ、計算しつくされたアームの位置、お尻のフィット感、どれをとっても最高でした。

他にもスゴイ点はあるのですが、それは実際に「飛騨の家具」に触れて自分の目で確かめてみてください。

ちなみに…。お値段はやはりそれなりにします。いや、ほんとに。でも、それを許容できるくらい、一度目にすれば惚れ込んでしまうこと請け合いです。筆者は、かの椅子に座ってからというもの、インテリアショップなどで同じような家具を見ても、心がときめかなくなってしまいました。いや、それは他の家具に失礼な言い方かもしれませんが、それくらい心に残る印象的な出会いでした。

余談ですが、筆者はその椅子をいつか購入できるよう、コツコツと貯金をしている真っ最中です。いつになるか分かりませんが…(笑)

この記事を読んで、少しでも「飛騨の家具」のすばらしさを知る人が増えるといいなと思います!