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北海道・積丹の地に、ボタニカル香るクラフトジンを求めて。

最近よく耳にする「クラフトジン」という言葉。一体フツーのジンとなにが違うのでしょうか。その答えを知るべく、札幌から西へ約110㎞、自然豊かな積丹半島でクラフトジンを手がける「積丹ブルー蒸溜所」を訪れました。

ジンはとにかく自由なお酒!

ウオッカ、テキーラ、ラムとともに世界4大スピリッツに数えられるジンですが、ここ数年注目を集めているのは、ジンはジンでも「クラフトジン」と呼ばれるカテゴリーです。

(世界的にかなりのムーヴメント!)

ごくごく簡単に説明すると、ジンは原料にジュニパーベリー(西洋ねず)というヒノキ科の針葉樹の実を使用する以外は、基本的に“自由”なお酒。ウイスキーやブランデーのように長期熟成する必要もなく、また世界中のどこでつくってもOK

というワケで「だったらジンをつくっちゃおう」と、少量生産で、ローカルで、個性的な「クラフトジン」が次々と生み出されているのです。

今回訪れた「積丹ブルー蒸溜所」が手がける「積丹ジン」もそんなクラフトジンの1つ。

ジンの味わいを決めるのはボタニカル!

「積丹ブルー蒸溜所」はその名の通り、北海道西側の日本海に突き出た積丹半島に構えています。

地図上で札幌のすぐ西くらいに思っていたら、これがなかなかに遠い!札幌からは車で2時間以上。

積丹は一般に「積丹ブルー」と呼ばれる美しい海で知られていますが、印象としては深い森と断崖絶壁に縁取られた「緑の秘境」というイメージです。

実際、「積丹ジン」の味わいも、積丹の海というよりは「森」に大きく影響を受けています。

ジンの味わいを大きく左右するのは、なんといっても原料となるボタニカル(ハーブやスパイスを含む草根木皮類)です。

「積丹ブルー蒸溜所」のテイスティングルームには、積丹半島や北海道に自生するボタニカルを蒸溜したシングル・ボタニカル・スピリッツがずらりと並んでいます。

これらを厳選し、ブレンドして「積丹ジン」を生み出しているのです。

針葉樹の森をそのまま味わえるジン。

たとえばフラッグシップの「積丹ジンKIBOU」のキーとなるボタニカルは、北海道に広く自生する常緑針葉樹のアカエゾマツ(写真上)。このアカエゾマツの新芽を摘んで乾燥させると、深いオレンジのような独特の香りを放ちます。

さらには柑橘系の香りとほろ苦さが心地いいエゾミカン、スパイシーさをもたらす希少種のヤチヤナギ(エゾヤマモモ)、北海道ならではのオオバクロモジやキタコブシといった樹木の他、アイヌ民族も古くから薬に用いていたというノコギリソウ(ヤロウ)などをボタニカルに使用しています。

(もちろんジンに必須のジュニパーベリーも!)

「積丹ジンKIBOU」をひと口飲むと、新緑の森を感じさせる、これらのボタニカルのニュアンスが次々と立ち上ってきます。

まさに積丹の針葉樹の森を散策しているかのよう!

こうしたその土地ならではの、その蒸溜所ならではの、自由で大胆な個性を味わえるのが、クラフトジンの楽しみであり、人気の秘密なのです。

実は「積丹ブルー蒸溜所」は2020年に稼働したばかりで、初めてのジン「積丹ジンKIBOU」をリリースしたのが同年6月のこと。

その一方で、この冬の期間限定商品として、「花」テーマにラベンダーやサクラ、シーベリー、ローマンカモマイルなどを使用した「積丹ジンBOUQUET」もリリースしました。

ボタニカル次第で、バリエーションが無限に広がるのもクラフトジンの魅力の1つ。クラフトジンを楽しむ(選ぶ)際には、ぜひどんなボタニカルを使っているかにご注目ください! 

積丹スピリット https://shakotan-spirit.co.jp/

 

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