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好きなTシャツは自分で作る

Tシャツって自己主張だと思いませんか。音楽やアートや映画や読書のように、自分の趣味を反映できるカジュアルな装い。自分でデザインしたものをプリントすれば世界に1着しかない素敵なアイテム。お気に入りを着て街を闊歩するだけで楽しくなりますよ。

Tシャツを着ることは自己主張

 

デザイナーという仕事柄、スーツを着ることが少なく、さらにこの数年でフリーランスになったことで普段の服装はTシャツにジーンズという格好ばかりです。

Tシャツって、ある意味自己主張だと思っています。やはり街を歩いていて、自分と同じTシャツの人とすれ違うのって、ちょっと恥ずかしいじゃないですか(笑)。

そんなわけで、私の場合、この数年は好きなロックバンドやミュージシャンのTシャツばかりを来ています。この手のTシャツは、あまり着ている人が少ないことも気に入っている理由のひとつです。

ですが着ている人が少ないとはいえ、一応ショップで売られている限り、いつか誰かと同じTシャツの人とすれ違う可能性もありますね。

そんな理由で20年くらい前から、海外旅行(主にアメリカ)でロックTシャツを売っている場所(例えばL,Aのメルローズア・ヴェニューなど)で、毎回10着以上を買いだめしていました。

ですが、そんな状況もこの10年くらいで大きく変わりました。インターネット通販が主流になり、ショップには売っていないTシャツが簡単に手に入るようになったのです。

これまで苦労してTシャツを買っていた私には、嬉しさ半分、がっかり感も半分です。

誕生日パーティでオリジナルTシャツを作った

2年前に60歳になったことで、仲間を集めてライブハウスを借り切って「還暦パーティ」なるものを催しました。そこでは1日限りのセッションバンドを結成してロックンロールな還暦祝いをやったのですが、その時にバンドメンバー全員が着るお揃いのTシャツをデザインしました。

還暦らしく赤いTシャツに「KANREKI ROCK'N ROLL BAND」とプリント。ついでにメンバー全員の名前と当日のセットリストもプリントしました。パーティは1日限りでしたが、こうしてTシャツを作ったことで、今でも時々着てみては、楽しかった時間を思い出しています。

来日公演でオリジナルTシャツを作った

この時のオリジナルTシャツ作りが、あまりにも楽しかったので、その年の冬に東京ドームで開催されたポール・マッカートニーの来日公演に夫婦でオリジナルTシャツを作って、コンサート会場に向かいました。紺色のTシャツに「Live And Let Die(死ぬのは奴らだ)」とデザインしたTシャツ。

コンサートに、そのミュージシャンのTシャツを着て参戦するって、気分が盛り上がりますよね。東京ドーム周辺のショップでもポールのTシャツがたくさん売られており、来場者はトイレで着替えたりして気分を盛り上げていました。

そんなライブ会場で、誰も着ていないTシャツで闊歩するのはとても気分がよいです。すれ違う人の視線を多く感じました(笑)。そしてコンサート会場で着席すると、隣には大のポールファンのおばあちゃんが、僕たちのTシャツをじっと見ていて「そのTシャツ、どこに売ってましたん?」と関西弁で聞かれました。

彼女はこのコンサートのために大阪から上京して、ポールグッズを買い占めていたようです。このTシャツはオリジナルで僕がデザインしたんですよ…と説明すると「いやー、よかったら私にも売ってくれませんか?」と言われ、ライブ前に商談成立(笑)。代金はTシャツの原価だけで前払い。もちろん後日注文し、大阪まで郵送しました。

売ってないTシャツは自分でデザインする

この頃から、私はオリジナルTシャツを作ることに熱中するようになりました。

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