◆ 「鉛筆持った?」が合言葉になる季節
受験シーズンが近づくと、文房具店には特設コーナーができます。
並んでいるのは、いつもの文具たち……ではありません。そこに並ぶのは「試験に強い」鉛筆、「消しやすさ」に特化した消しゴム、そして秒針付きのアナログ時計。
──ここは、戦場の装備品がそろう場所。
そう、受験とは、日々積み重ねてきた努力をほんの数時間で問われる「一発勝負」です。だからこそ、使う道具にも「信頼性」が必要なのです。
◆ なぜ今もなお「鉛筆」が指定されるのか?
マークシート方式の試験では、鉛筆が明確に指定されている場合が多くあります。
理由は主に以下の通りです:
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機械が正確に読み取れる濃さ(B〜2Bが推奨)
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太くてしっかり塗れる=塗りつぶしに時間がかからない
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インク切れの心配がない
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メカの故障がない
- 芯が折れても削ればすぐ復帰できる
つまり、鉛筆は「アナログなのに、圧倒的に安心」な筆記具なのです。
◆ 鉛筆 vs シャーペン──試験で使うならどっち?
項目 |
鉛筆 |
シャープペンシル |
書き心地 |
柔らかく滑らか |
軽く細い筆跡 |
芯の太さ |
太め(塗りつぶしやすい) |
細く折れやすい |
トラブル |
削り忘れが起きる |
芯切れ、詰まりが起きる |
マークシートとの相性 |
◎ |
△(芯の濃さ次第) |
普段はシャーペン派という人も、「本番だけは鉛筆に切り替える」ことが多いのです。
◆ 受験会場に持っていきたい道具セット
本番直前に慌てないためにも、「持ち物チェックリスト」は事前に準備を。
✅ 最低限の筆記具
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鉛筆(B〜2B)×3本以上
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消しゴム(新品+予備)
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手動鉛筆削り or キャップ付き鉛筆
✅ 時間管理アイテム
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秒針付きのアナログ腕時計
(試験会場ではスマホ・デジタルNGな場合も)
✅ メンタル・体調ケア
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ハンカチ/ティッシュ
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糖分補給用の小さなおやつ(会場ルールに従うこと)
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お守り・ゲン担ぎグッズ(鉛筆型のものも人気!)
鉛筆は3本あれば安心。できれば「いつもの一本」も混ぜておくと、気持ちが落ち着きます。
◆ コラム:「受験勉強も“道具”から見直す」
「慣れた道具」というのはとても大切な事です。いつも使わない道具をいきなり本番で使うと、大きく精神的なコンディションを崩してしまう場合があります。
鉛筆受験を指定されている受験会場の場合は、普段の勉強から鉛筆を使うと良いでしょう。
◆ 最後に
受験という大勝負のとき、最後に頼れるのは「よく使い慣れた道具たち」かもしれません。
鉛筆は、静かで、地味で、だけどすごく誠実なツールです。
焦る手元を落ち着かせ、書くことに集中させてくれるその安心感──。
この冬、受験生の皆さんが、鉛筆とともに自分の力を発揮できますように。