- グリップ構造、芯の繰り出し方式に趣向をこらしたもの
- 軸の素材が特殊(特に美しい木目)なもの
- 高価な製図用シャープペンシル
- ブランド力のあるもの(カヴェコのスペシャル、ロディアスクリプトメカニカルシャープ、ステッドラーのレグ)
この4つが販売好調のポイントになっていると思われます。 この中で、特に気になるのが製図用シャープペンシル。具体的な品名はグラフギア、グラフ、REG、ロットリング600などです。
何故こんな話をしているかというと、現在学習の場を除いてシャープペンシルで製図を製作する時代ではないからです。現実ではCAD技術の発達に伴い、PCによる製図がスタンダートになりました。 それでもまだ製図用シャープペンシルが現存している理由がよく分かっていません。
世の中に文具屋はたくさん存在していますが、彼らの殆どがこの疑問を持ちません。理屈を知らなくても売れている事実さえ知っていれば、概ね問題が無いからです。 但し、そういう思想を持つと接客内容が軽くなります。軽い店には軽い需要しか集まりません。故に品揃えも軽くなるのです。
「お客様が何を、どういう理由で欲しいのか」、本来はこの心に寄り添うべきでしょう。
そういうとき、私は可能な限り意地悪な人格で、文具屋の私に質問を投げかけます。
製図用シャープペンシルでしか実現出来ない何かが果たして本当にあるのか。
これが疑問の1。
製図用シャープペンシルは、製図用定規が3mm厚という事情から、芯の繰り出しスリーブが4mm以上のものが「製図用シャープペンシル」と定義されています。
一般の筆記用途シャープペンシルとの差異は何かあるのか?
これが二番目の疑問(まさかスタイルだけじゃなかろうね?)。
更に、オレンズネロなどのデビューを思い返すと、パーツ造形の精度が高いなどとメーカー営業さんから説明を受けましたが、それが何か筆記に影響するのか。
三つ目の疑問。
まとめ
- 製図用シャープペンシルでしか実現出来ない何かがはたしてあるのか
- 製図用シャープペンシルと一般の筆記用途シャープペンシルとの差異は何か
- 製図用シャープペンシルのパーツ精度は筆記に対してどんな効果・影響があるのか
この三つの答えを考えていきたいと思います。