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かっぱ橋道具街を探索せよ

東京は上野と浅草のほぼ中間地点に位置する「合羽橋道具街」。料理飲食店器具や菓子道具を販売する商店街として世界でも有名なショッピングストリートを探検してきました。

170店舗で構成される800メートルの専門店街

「合羽橋道具街」をご存知でしょうか。場所は東京の上野と浅草のほぼ中間地点。地下鉄ならば銀座線「田原町」で下車すれば徒歩で5分程度。商店街の入り口には下の写真のように「ニイミ」のビルがあります。屋上にニイミの社長のでっかい像があるので、迷うことはありません。

この入り口から両側に、和食器、洋食器、中華食器、漆器、和洋菓子機器、厨房設備器具、ショーウインド、和洋家具、店舗装備デザイン施工、サンプル、看板、食料原材料、包装用品等などの専門店が両側にびっしり並んでいます。

今回は、この商店街を「探検隊」として歩いてみることにしました。実は私、この商店街には以前にも何度か足を運んでいます。というのも「」でも書きましたが、かつて飲食店・バーを経営していまして、そのオープンで店内の備品を揃えるのに何度も何度も足を運んで必要なモノを買い揃えていたのです。

さすがに専門店街というだけあって、なんでも揃います。もし皆さんが将来、飲食店をやってみたいと思うのならば、ここを歩けば調理器具や食器だけでなく、看板やのれんや伝票、制服までなんでも揃ってしまうのです。

インテリア雑貨の店「志村製作所」

商店街を歩いているうち、以前にバーを経営する際に店内のインテリアをたくさん購入させてもらった「志村製作所」を訪ねてみました。こちらは店内のディスプレイを多く取り扱っておられて、とりわけ海外(アメリカ)から輸入している雑貨が充実しています。

店内にある「コカコーラ」の椅子やベンチ、テーブルももちろん売り物です。私は上の写真に掲載してある棚に入っているコークのグラスを大量に購入させてもらいました。

そして壁には、アメリカのダイナーなどで見かけるブリキの看板がびっしり貼られています。当然これも売り物で、店内にはアナログレコードショップのようにブリキ看板が収納されていて、見ているだけで楽しいです。店舗を作らなくても個人の部屋のインテリアとしても最高じゃないでしょうか。

石山製作所ではフィギアも売ってました

さらに歩いてもう一軒「有限会社石山製作所」に立ち寄りました。ここではかつて店内でディスプレイするアンティークなネオンを購入させてもらったことがあります。さらに色々見ているとガラスのショーケースが販売されており、中には、人気のあるポケモン、ドラゴンボール、ワンピースのフィギアがびっしり。

まさか、これは売り物じゃないよね…と思って訪ねてみると「はい、値札がついているものは販売しますよ」とのこと。この手のコレクションをされている人には、けっこう穴場かも。要チェックですね。

食品サンプルの「東京美研」

今回どうしても訪問したかったお店、それが食品サンプルを取り扱っている「東京美研」さんでした。しかし、この時点で夕方の4時45分。なんと合羽橋商店街は朝9時にオープンし、夕方の5時にはシャッターを下ろすという、まるで区役所のような(笑)ストリートなのです。とりあえず取材のお願いをして、数点の写真だけ撮影して、翌日再度訪問させていただくことに。

店内には、和食、洋食、中華、寿司、麺類などなど、ありとあらゆる食品サンプルが。私のような高齢なおっさんには、こうした食品サンプルは子供の頃の「よい思い出」。今のように頻繁に外食できなかった時代に、食品サンプルのあるデパートの食堂で「何を食べようか」迷っているときって、幼心に至福の瞬間でした。

たぶん、ここに並んでいるのは単なる食品サンプルというだけではなく、昔の素敵な思い出も一緒にディスプレイされているような気がします。だから見ているだけで幸せな気持ちになってしまうのでしょうね。

この東京美研さんでは、単に店舗でサンプルを販売しているのではなく、専門の工場を所有して製造販売されています。ですので当然、オーダーメイドでの食品サンプルも請負が可能だそうです。かつての食品サンプルは「蝋細工」で作られていたそうですが、現在は「樹脂」によって成型されているので、昔よりも耐久性がよいそうです。

ほとんどなんでも作れないものはないそうで、「一番難しいものは何ですか」とお訊ねすると、ショウウインドウの魚を指差し「これは型を取るのが難しいですねー」とおっしゃっていました。

お店には、もちろん飲食店の方々が多く来られますが、それ以外に観光客も多く特に外国人の方は、これを目当てに日本に来られる方も多いようです。キーホルダーやマグネットはとても可愛いので、ぜひお土産にいかがでしょう?

今年はコロナウィルスの影響で、少し残念なことになっている…とおっしゃっていましたが、今以上に海外で人気がでるとよいですね。 

合羽橋道具街ホームページ