1. ホーム
  2. モノへの愛着
  3. メンテナンス
  4. 毎日飲むから極めたい! コーヒーミルのお手入れ

毎日飲むから極めたい! コーヒーミルのお手入れ

挽きたての豆で飲むコーヒーって格別ですよね。「豆を挽く」というひと手間を加えるだけで、気持ちまで優雅にしてくれます。そんな時にに欠かせないのがコーヒーミル。自宅にあるだけで、コーヒーの世界観が180°変わるといっても過言ではないでしょう。

なぜコーヒー豆を挽く必要があるのか?

すごく根本的な疑問ですが、そもそも、私たちはなぜコーヒー豆を挽くのでしょうか?そこには、粉を入れてお湯を注ぐコーヒーでは満足できない、何かがあるからなのですが…。

実は、コーヒー豆を挽く作業は、コーヒーのうま味成分を抜き出しやすくする作業なのです。豆を挽いて粉状に細かくすることで、表面積(お湯と接する面積)を増やし、コーヒーのうま味成分を抽出しやすくします。豆から粉にすることで表面積が増えるということは、酸素との接触面も増えるため、豆を挽いた瞬間から、劣化スピードが早くなります。コーヒーは酸化すると、本来の味わいが保持しにくくなり、苦みや風味が落ちてしまいます。つまり、美味しいコーヒーを飲むためには、豆の状態を挽く直前までキープすることが望ましいのです。お店で粉にしてもらうと飲むまで時間が経ってしまうので、自分で豆を挽いた方が、美味しいコーヒーを楽しめるという訳なのです。

自分でコーヒー豆を挽く3つのメリット

コーヒーミルを使って、自分で豆を挽くことは、3つのメリットがあります。まずは、香り。実は、コーヒーが最も香りを発するのは、焙煎時でも抽出時でもなく、豆を挽いている時です。部屋いっぱいに広がるコーヒーのアロマが、自宅でのリラックスタイムをより豊かにしてくれます。次にコーヒー豆の鮮度。淹れる直前に豆を挽くと、新鮮で香り豊かなコーヒーが楽しめます。豆のまま密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、酸化による豆の劣化が緩やかになり、美味しさが長持ちします。最後に味の調節。コーヒーは、挽いた豆の粒度によっても、濃さや味わいが変わります。コーヒーミルの種類によりますが、自分で豆を挽けるようになると、同じコーヒー豆でも好みの味に調節することができます。

長く楽しむならコーヒーミルのメンテナンスを

ゴリゴリゴリ…と豆を挽く音を聞き、コーヒーが放つ香りを楽しみながら、鮮度の高い一杯を楽しむことができるコーヒーミル。しかし、コーヒーミルを購入したからといって、いつまでも味わい深いコーヒーを楽しめるという訳ではありません。より長く、香り豊かな状態でコーヒーを飲むためには、定期的なコーヒーミルのメンテナンスが必要になります。

コーヒーミルは水洗いNG!

コーヒーミルをメンテナンスする前に、必ず覚えておいていただきたいのは、原則的に水洗いができないということです。メーカーによっては、水洗い可能なコーヒーミルも製造されていますが、ほとんどのコーヒーミルは金属と木製になります。特に刃の部分は、水気をしっかり取らないと錆びる可能性がありますし、元々コーヒー豆自体が湿気に弱い特性を持っています。丸洗いできるコーヒーミルでも、少しでも水滴が残っていると、新鮮な豆を挽いても、湿気ってしまう可能性も。美味しいコーヒーを飲もうとコーヒー豆を買っても、これでは台無しになってしまいます…。せっかくコーヒーミルを買ったなら、できるだけ長い間使いたいもの。正しい掃除の方法を覚えて、1日でも長く美味しいコーヒーが飲めるようにしましょう。

ミルに残ったコーヒーの微粉は取り除こう

美味しいコーヒーは鮮度が命。焙煎したての新鮮な豆を挽いて、すぐに淹れたものが最も美味しく飲むことができます。しかし、使用したコーヒーミルを掃除せずに放っておくと、味の鮮度が損なわれてしまいます。前述したように、コーヒー豆は時間の経過とともに劣化が進みます。ミルを使用した後、コーヒー豆の微粉がミルに付いてどんどん古くなっていきます。それが溜まっていくとコーヒーミルを使うたびに、古くなったコーヒーの微粉が混入して、鮮度が失われます。いくら新鮮な豆を使ったとしても、ミルの内部に古い豆の微粉が残っていると、挽く際に古い豆の粉が混ざり合ってしまうのです。

そうなると、コーヒー豆本来の風味が失われてしまうため、ミルに残ってしまった微粉は、都度取り除くようにしましょう。

ミルを使った後、毎回掃除する部分は?

コーヒー豆を投入するホッパーと挽いた豆を受ける粉受けは、使うたびに掃除しましょう。乾いた布で拭き取るか、ブラシで粉を取り除きます。コーヒーミルの種類によっては、専用ブラシが付属しているものもありますが、古い歯ブラシでも十分代用できます。カメラのお手入れに使われる、ブロアーと呼ばれる圧力で勢いよく空気を吹き出す道具を使用すると、微粉の掃除が簡単にできます。

コーヒー豆を挽く刃の部分も、本来なら毎回掃除したいところですが、種類によっては、分解に時間がかかるものもあるため、こちらは時間にゆとりがある時に、定期的にメンテナンスしましょう。

至福の一杯のために、こまめにお手入れを

コーヒーミルは、毎回のメンテナンスが必要ですが、丁寧にお手入することで、より愛着も沸きますし、長く使うことができます。コーヒー豆はとても繊細な食品なので、取り扱うための道具は、常にベストな状態を保ちたいもの。食材の鮮度同様、道具の状態が良いと、味がより引き立つのは、コーヒー豆も同じこと。美味しいコーヒーをいつまでも飲み続けるためにも、こまめな掃除を心がけましょう。