展示会へ行こう

毎年9月・10月は展示会月間。
昨年までは大型会場での展示会がこのシーズン多数開催されていました。今年はもちろんいろいろな事情で展示会開催数は極端に少なくなっています。
文具業界の展示会?いったい何してるの??と思われるかもしれませんが、頻繁に開催される業界だと思います
- 4月初旬:人々の新しい生活が始まる春ですが、文具業界は秋冬手帳の展示会が開催されます
- 6月初旬:梅雨時展示会。クリスマス、正月、防寒グッズなど秋冬商材の発表です。実はかつての手帳展示会シーズン。何故早くなったかはまた別のおはなし
- 9月初旬:秋とは言えまだ暑くて半袖。ここでは新春以降の新製品が発表されます。来年度春商材の仕入が本格的に始まります。4月始まりの手帳も展示されます
- 11月初旬:春手帳展示会。この展示会が終わるといよいよ年越しです
- 2月展示会:3月からは夏製品(暑中見舞い、避暑グッズ)が展示されすぐに予約〆切がやってきます。
展示会ではどんなことが行われている?
かつては「見本市」と呼ばれることもあり、メーカー・問屋が自社取り扱い商品を展示し、小売店は商品の解説を受けながら仕入数量を決定し商品予約をするイベントでした。
見本市も徐々に様変わりしていきます。今から30年ほど前、雑貨メーカーと文具メーカーの中間に位置するメーカーが彗星のように現れました。そしてかつて見本市と言われていた形式とは異なり、アパレル業界のようなスタイルで開催していったのです。
- 招待状が来ます(このDMがとってもオシャレだったりします)
- 自社の担当営業さんにお邪魔する日程を連絡します(混雑しているとなかなか思った時間に約束が取れない場合も…)
- お約束の時間に伺います(開催メーカーさんの風土にもよりますが、KDMは手土産をもっていきます)
- 新作のテーマに合った空間が設営されており、商品もとても格好良く展示されています(真似したい!と思うようなディスプレイがたくさん)
- 担当さんにマンツーマンで付いてもらい、カタログと実物を見合わせながら商品解説や企画の背景などを教えてもらいます(ここでのお話しで商品知識に厚みをもたらします)
- 商品解説が終わると、最近の店舗の様子や業界動向についてお話しする小話タイムを頂きます(お取引が太くなると、企画担当さんや、デザイナーさん、営業部長さん、社長さん!とお話しさせて頂けることもあり、更に貴重な時間になります)
- 商談後、たまにお菓子を一緒に頂いたり、お土産をもらったりします(展示会限定のお土産だったりすることも)
- 帰社後、カタログ画像をスキャンしPDFデータにします
- 商品マスターをゲットし、社内用に加工します(社内システムについての詳細はまた今度)
- 各支店へ商品情報を公開し、受注数を取りまとめます
- 上長へ展示会の商品以外の報告をします(新しくご挨拶した方、お話の内容、昨今の都会事情、業界情報など)
- 各店が入力した発注数を確認し、営業担当さんへ発注します
以上が展示会の流れです。
私は展示会に参加する度にバイヤーという仕事をやってて良かったなあと感じます。
招待状は今までもらったどんなお手紙よりもオシャレで、見てるだけでワクワクしてきます。
会場の非日常的な空間は、独特の高揚感で満たされています。
そして極めつけはまだ製品化されていない試作品が出ていたりと、とても刺激の強いイベントなのです。
だってなかなかないですよ。本社へお邪魔したり、作った人のお話しやブランドの歴史をダイレクトに聞ける機会なんて。
紹介したのは「今までの展示会」です。今は省力化や非接触を実現するために文具業界でも、WEBでの商談が増えてきました。
次回は展示会の今後について。