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眞壁氏とオーディオ&音楽との関係/ムジカコーポレーション代表・眞壁氏対談 vol.2

MONOSWITCH信田とモノ業界のキーパーソンとの対談企画。オーディオメーカー/ムジカコーポレーション代表眞壁征生氏のインタビュー第2回は、眞壁氏が感じるオーディオの魅力や氏のパーソナルな部分での音楽との関わりについて話を伺った。

Vol.01/世界を股にかける「ムジカ」の誕生

サックス演奏もしていた眞壁氏。大好きな音楽を聴くのはアトリエで

信田(以下、信)「ここからは、眞壁さんご本人とオーディオについてお聞きしたいと思います。そもそも、音楽は昔からお好きだったんですよね?」

眞壁 (以下、眞)「吹奏楽でサックスを吹いていたこともあります。自分でも演奏するのも、音楽を聴くのも好きですね」

「普段は、どんな音楽を聴くのがお好きなんですか?」

「何でも聴くんですけど、例えばクラシックでしたら、わりとロマン派の後期の作品で編成の大きいものが好きですね。マーラーとかチャイコフスキーとか。で、ジャズでしたらビッグバンドですね。スイングとかよく聴きますよ。カウント・ベイシー、グレン・ミラーとかも」

「僕も実はクラシックが大好きで、ロマン派の後期も好きなんで、そこは、またゆっくりお話しさせてください(笑)」

「最近は歳をとってきたからか、だんだんバロックとかも聴くようになりまして…。バッハとかもいいな~と。今は、アップルミュージックで何でも聴けるので、ほんとにいい時代になったなと思います。音楽好きにとっては、こんないい時代はないですよ。1カ月1,000円で聞き放題ですからね(笑)」

「ご自宅にも、ムジカさんのシステムがおいてあるんですか。ドーンって(笑)」

「最近では、あまり自宅で聴くことがないんです。自宅は、このモデルハウス兼スタジオから1kmも離れていないんですけれど、ここで聴いちゃうことが多くて。ここは夜中になると真っ暗で、周りには誰もいなくなりますので、かなり大音量でガンガンかけても、誰も文句を言う人がいないので…」

「最高の環境ですね(笑)」

「そうですね。この上石津というエリアは、音楽を聴くには最高の環境ですよ。行政サービスは大垣市の管轄なのである程度充実していますし、自然という部分でも、ここのすぐ近くにある溝には、毎年ホタルも飛んできます。夜、仕事をしていると、すぐそこに鹿が10頭くらい来ることも(笑)」

「鹿ですか?!」

「ここで見たことのない動物は、あまりいないんじゃないですかね。イノシシとかタヌキとかアライグマも、その辺をうろうろしていますし。春にはウグイスもずっと鳴いていますし…。サルも普通に見かけますよ」

高級オーディオづくりは高級時計づくりに似ている

「オーディオやアンプの開発は、どこでされているんですか?」

「ここです。高級オーディオの世界は、実は時計と似ているところがありまして。例えば安い時計は工場で生産されますが、高級時計は、専門の職人さんがひとつずつ作っているんです。高級オーディオも、たくさん売れるものではないので、うちの場合はユニットごとにいろいろなところで作ってもらい、それをここで組み付けて、ここで音出しのチェックをするという生産体制なんです。テレワークでやってもらっている方も何人もいます」

「昔でいう、内職さんという形態ですね」

「そうです。ただ、内職さんと違うのは、ご自宅とかでやっていただいている間も、全部時給なんです。何時間作業したかを月に1回提出してもらって、その時間分をお支払いする形態です。うちの仕事の場合、作ってもらったモノが、ダメになることもけっこうあるので」

「それは、製品として使えないということですか?」

「はい。実際に組み付けて、ここで音を聴いてみたら、何かおかしいと。例えば、ある部品を、メーカーが従来と違うものに勝手に変えてしまった場合とか。そうすると、組付けてみた時に思い描いている音にならないものですから。そうすると、作っていただいた方にとっては、お金にならなくなっちゃうので、実際に作業した時間でお支払いすることにしています」

「最終的な音のチェックは、眞壁さんご自身が全品されているのですか?」

「そうです。ここは、ムジカの製品の音を聴くことができるモデルハウスとして建てましたが、音を聴くにはベストな環境にしていますし、最終チェックも私がここでやっています」

様々な立場で音楽に接しているからこそ、みんなが楽しめる「音づくり」をしたい

「では、そんな眞壁さんにとって、オーディオの魅力とは何でしょうか?」

「そうですね。私は偶然、オーディオを作る立場でもありますし、もちろん個人的に聴くのが大好きなので聴きますし、私自身サックスを少し吹いたりもするので演奏者の立場でもあったり。あと、レコーディング機器を作っている関係上、レコーディングにも携わらせてもらったりと、音楽に対していろいろな立場で接することができるんですけど、おもしろいことに、みんな“耳”が違うんですよ」

「音楽を楽しまれている一般の方というのは、サックスの音でしたら『夜霧よ、今夜もありがとう』みたいな、ああいうサックスの音イメージだと思うんですけれど、演奏をしているときは、もっとバリバリとした汚い音なんですね。激しい音と言いますか。それをエンジニアは、いかにマイルドな形の音にしてサックスを録音するか、ということを考えます」

「また、アンプを作る立場というのは、その録音されたときの音と、スピーカーから出てくる音を、いかに近いものにできるかということしか考えていません。その音が絶対的にいいとか悪いとか、好きだとか嫌いだとかは、あんまり考えないんですね。ですから、私自身が、いろいろな立場を経験させてもらった中で、こういう音にするとみんなが楽しめるんじゃないかという音があり、そういう音を楽しめるモノを作っていきたいなと思ってやっています」

「それはとても興味深い、おもしろいことですね!」

Vol.3では、眞壁氏がこだわる音とはどんな音か?そこから生まれるムジカ製品についても、深く伺います 。

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