訪問のきっかけ
前回の記事和紙をめぐる冒険の後、私達は和紙についてしらべ始めました。
ありきたりな手法ですが和紙というワードでインターネット上を検索してみると、GoogleMAPから「和紙専門店Washi-nery(ワシナリー)」がサジェストされます。和紙専門の小売店で、経営している会社は「丸重製紙企業組合」となっています。何らかのツアーを開催しているようです。求める物に近づいている予感がします。
早速コンタクトを取ってみることにしました。ツアーは有料ですが代表の辻さんがアテンドして下さるとのこと。
美濃市へいざゆかん。!
来た、見た、歩いた、美濃の町
辻さんとのお約束まで少し時間がありますので付近を散策することにしました。
町の中は古風な外観が保たれており、ゆったり観光したくなります。今日は時間の都合で待ち合わせ場所付近の史料館「旧今井家住宅」を観覧しようと思います。
旧紙問屋さんの家屋だった建築物を資料館として公開されています。
立派なうだつです。まるで火の鳥鳳凰編に出てくる我王が彫った鬼瓦のような迫力です。
内部は当時の住宅設備や調度品が保全されています。
こちらの写真は明治期に作られた明かり取りの窓。素人目に見ても凝った構造物です。
現代の住宅では姿を消しつつある建具、障子。
しかも障子紙の貼り方が独特で「千鳥張り」という手法が用いられています。かつての手漉き和紙は小ぶりにできていて紙と紙の継ぎ目を敢えて枠の中心据え、デザインを楽しむためのしつらえです。こういう風流を楽しむ余裕があるというのも当時の豊かさを表しています。
水琴窟のある庭。
横にある手水鉢から柄杓で水をすくって水を落としてみると、カランコロンと涼しげな音がします。なんだか雅な遊びをしているようで心が弾みます。
当時、こんな豪華な建物を作ることができるほど美濃市の紙の産業は発展したのでしょう。
さあ、時間がやってきました。いよいよワシナリーさんへ参りますよ。
清々しい佇まいに背筋が伸びます。
いよいよ次回はツアーレポートをお届けいたします。