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  4. “かく”という行為は、こんなにも自由だ

“かく”という行為は、こんなにも自由だ

──記す・描く・想いをのせる、私たちの「かく」のかたち 「“かく”って、なんのためにするんだろう?」


1.文字を書く──思考と言葉をつなぐ

  • 学校でノートをとる。仕事で議事録を残す。
  • 書くことで、自分の思考が言語化され、他者に伝えられるようになる。
  • 日記を書くのは、自分の記憶や感情を形にするための行為でもある。

2.絵を描く──目に見えない世界を形にする

  • 子どもが落書きするのも、画家がキャンバスに向かうのも、同じ「描く」
  • 言葉では伝えきれないものを、線や色で表現する。
  • 建築家が未来の建物をスケッチするように、描くことでイメージは現実に近づいていく。

3.思いを描く──まだ見ぬものに形を与える

  • 頭の中の計画、夢、構想を「思い描く」ことも、立派な“かく”のかたち。
  • マインドマップ、構想ノート、企画書──これらもまた、「思考の表現」。
  • 書きながら考えが整理され、次の一歩が見えてくることも多い。

4.“かく”の目的は、実はバラバラでいい

“かく”という行為には、実にさまざまな目的があります。
ただの気分転換で描いた落書きも、重要な伝票を処理する筆記も、どちらも立派な“かく”。
そこには「伝える」「整理する」「楽しませる」「残す」「考える」「進める」など、目的や機能の違いが存在します。

シーン

書く内容

主な目的

書く行為のタイプ

文具の例

授業中

落書き

気分転換・発散

無目的・自由型

シャープペン、余白ノート

プライベート

日記・感情のメモ

内省・記録

記録・対話型

万年筆、日記帳

サードプレイス

物語、ブログ

表現・共有

創作・伝達型

原稿用紙、万年筆

仕事(企画)

アイデア、構想

思考の整理

思考・構想型

スケッチ帳、フリーノート

仕事(事務処理)

チェックリスト、伝票

実務・業務遂行

作業・ルーチン型

ボールペン、伝票用紙

5.文具店の使命:「かく」のシーンに寄り添う

文具店の大きな仕事は、この“かく”という行為に対して、単なる商品を売るのではなく、シーンや目的に合わせた“かく”の提案をすることにあります。
例えば――

  • 自由に描けるノートは、創造的な発散の場をつくる。
  • 滑らかな万年筆は、感情を素直に書き出す時間を心地よくする。
  • 機能的な事務用ペンは、日々の業務をミスなく快適に効率化するサポーターとなる。

“かく”という行為を、もっと自由に、もっと楽しく。
そのサポートができる文房具の提案こそが、文具店の本質的な価値だと私たちは考えます。

自由にかこう

結び:「“かく”は、より良く生きるための行為」

文字を書く。絵を描く。思いを描く。
それは、なくても生きていけるかもしれない。
でも、“かく”ことで私たちは思考を整理し、感情に気づき、人とつながることができる。

文房具もまた、そんな“かく”を支える存在です。
パソコンやスマートフォンが主役となった今でも、あえて手で書くという選択肢は「彩りや奥行き」なのです。

文房具は、嗜好品だと私たちは考えます。
なくても生きられるけれど、あると日々がほんの少し豊かになる。
“かく”という行為を、もっと自由に、もっと楽しく。
そんな時間を提案できる場所でありたい──それが、文具店の願いです。


次は「かく」を更に分類していきます。