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「“書く”という行為の多面性」

私には文房具というレガシーツールを使っているのを人に見られたくないという羞恥心があります。 それでも「ペンで紙に書く」をしてしまうのです。 なぜだろう。

最後に“書いた”のって、いつだっけ?

スマホでの入力や音声メモが当たり前になった今、ペンを握って何かを書くって、ややレトロな行為に思えるかもしれません。 
でも、よーく思い出してみてください。意外と、私たちっていろんな場面で“書いて”るんです。

  • 打ち合わせ中に、ひらめいたアイデアをメモ
  • モヤモヤした気持ちを日記にこぼす
  • ふと物語の冒頭が浮かんできて…
  • チェックリストをつくって、今日やることを確認(コレやってる人多いと思います)

「書く」って、実は場面ごとに役割変わる行為なんです。

書くシーンを分けてみたら、こんなにバラバラ!

たとえば、こんな風に“書く”を整理してみると面白いんです。

書く内容 主な目的 書く行為のタイプ 文具の例 書く人の心理状態
落書き 気分転換・発散 無目的・自由型 シャープペン、余白ノート 退屈、想像力が高ぶっている
日記・感情のメモ 内省・記録 記録・対話型 万年筆、日記帳 整理したい、落ち着きたい
物語、ブログ 表現・共有 創作・伝達型 原稿用紙、万年筆 高揚感、ひらめき中
アイデア、構想 思考の整理 思考・構想型 スケッチ帳、フリーノート 集中、構造化したい
チェックリスト、伝票 実務・業務遂行 作業・ルーチン型 ボールペン、伝票用紙 忙しい、効率重視
メモ、TODOリスト 忘れないための記録 瞬間記録型 メモパッド、油性ボールペン せわしない、即応したい

 

こうして整頓してみると、いろんな顔を持ってますね?「退屈」「落ち着きたい」「せわしない」なんていう単語を書きながら照れています。まるで毎日の自分を表現しているようで(笑)。

書くという行為は言葉を記すだけじゃなくて、心の整理だったり、思考の整理だったり、時には逃避だったりもするみたいです。

書くことは、気持ちとつながっている

書いてるときって、自分の気持ちがふっと出てくる瞬間ありませんか?

ちなみに私も、毎朝ノートを開いて、頭の中にあることを全部書き出しています。 どうしても向き合いたくないこと、楽しかったこと、欲しい物、行ってみたい場所、やってみたいこと、妄想の世界の話まで、とにかくぜんぶ。 そうすると不思議と頭の中が整って、その日1日の仕事にもすっきりとした脳で始められます。

  • 授業中の落書きって、退屈の裏返しかも
  • 一日を終えて書く日記には、その日の心の動きがにじみ出る
  • 思いついたアイデアをスケッチするのは、消える前に残したいから

つまり、「書く」って自分と向き合う手段でもあるんですよね。

モーニングノート

文具が書く気持ちを変えることもある

そして大事なのが、“どんな道具で書くか”。これ、すごく重要です。

  • 万年筆のスルスル感が気持ちよくて、つい書きたくなる
  • 罫線のないノートは、自由に書いてOK!って言ってくれてる気がする
  • カラーペンがあると、頭の中が整理されていく感覚

文具って、ただの道具じゃなくて、自分の中にある気持ちやアイデアを引き出してくれる“書くためのパートナー”なんです。

まとめ:あなたにとって、“書く”ってどんな時間?

最後に、ちょっとだけ考えてみてください。 どんなときに、どんな気持ちで、何を使って書いてますか?

その行為のなかには、きっとあなた自身の“スタイル”があるはずです。

次回の記事では、今回出てきた文具たちを1つずつじっくり見ていきます。 「この文具だからこそ生まれる書き方」、ぜひ一緒に探ってみましょう。